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カーナビ・GPS >> パイオニア(カロッツェリア)の地図データの謎
(update 2001/02/25)
見やすい地図で評判のパイオニア(カロッツェリア)のナビゲーションシステム。しかしながら謎なデータがたくさん収録されていることが発覚。
しかも、自車位置精度がどんな良好な取付でも「1キロ前後」ひどいときには「1キロ以上」もずれることが発覚。この現象は、パイオニア旭川サービスステーションでも確認済みの症状である。(この、位置ずれに関しては別に掲載予定)
謎なデータとは。北海道道東地方に盛り込まれた「信号機データ」である。パイオニアカスタマーサポートセンター鍋倉様からの文書によると、「信号機データはTNTの提供情報で収録」となっているが、TNTの情報には「信号機」となっていない地点にもパイオニアは「信号機データ」を入れているのである。
例えば、ゼンリン社の地図の信号機データは実在のものに近いデータ構成を持っている。ゼンリンもTNTから提供されているデータをもとに信号機データを入れているのである。
さて、パイオニアのこの異常な信号機のデータは、DVDナビマップVol.3より投入された。Vol.2ではそんな「ない場所に信号機データ」を入れるという暴挙はしなかったのに、なぜか突然Vol.3より大量の信号機データを投入したのである。実地は信号機すらないのに。
パイオニアカスタマーサポートセンターの鍋倉様はさらに文書で「実地確認をしないと地図情報などの修正は行わない」と記載している。はてはて、実地にない信号機をなぜ実地確認した上で地図データに収録したのか。TNTからの提供データにも含まれていない場所になぜ信号機データをパイオニアが独自に入れたのか。謎は深まるばかりである。
さらにカスタマーサポートセンターの鍋倉様はこう書いている。「パイオニアの信号機データは、TNT提供のデータに基づいている」と。そこで、「TNTにこの件を照会して確認しても良いか」という質問に対し、パイオニアは「パイオニアとして同意しない」という文書を出した。
謎が謎を呼ぶばかりである。実地検証の結果、どのようにパイオニアは実地にない信号機を「信号機があった」としてデータに入れたのであろうか。この件に関しては、未だにパイオニアからの回答はない。
そこで、こちらの実地検証を行ってみた。すると、ある特定の法則が浮かび上がってきたのである。それは・・・。
1.とにかく、国道と道道の交差点には信号機データ。
2.道道と市町村道の検索対象路のうちレイヤの高い道路の交差点に信号機データ。
決して、実地検証されて作られたデータではなさそうな感じの法則が浮かび上がってきたのである。しかも、TNTはこのようなデータを提供していないのである。
予想するには、パイオニアが机上で勝手にデータを作成していったのではないかと予想される。実地確認したのであれば、何を信号機と見間違えたのか逆に問いたいと思う。
とにかく、情報化に関しては、北海道はいい加減に扱われることが多い。特に道東地方はひどいものだ。情報格差とパイオニアの「人を見た対応」である。
地図データの作成にはとくかくお金と時間がかかる。だからといって、机上で勝手なデータを打ち込むのがいいのかどうかという問題になるのではないかと思う。
下図に、現在までこちらで確認している地点を列挙する。ナビゲーションの画面を撮影した写真と、実地の写真があるものもある。みなさんの目で確認して頂きたいと思う。そして、大変だと思うが、「正確な情報」の収録を心がけてもらいたいものである。
アルパインは実在しない道に関して質問を行ったら「調査の結果、そこには道が存在しています」という回答を寄せるメーカーである。たとえ雑草地でも、アルパインの調査の人の目には「広々とした舗装の道」とでも見えるのだろうか。それよりはパイオニアまましであるが、「TNTのデータだから」と言って自分のデータの正当性を主張して譲らないメーカーもどうなのかなと思う。このようないい加減なデータから「1キロ以上の表示ずれ」という現象は起こされているのではないだろうか。