カロッツェリアAVIC−D909の取りつけについて


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注意:この記事は、リニューアル前の記事と同様です。


(update 1998/04/06)

 カロッツェリアAVIC−D909(707)は、内蔵のジャイロセンサーによって測量機器並みかそれ以上の精度で自車位置を表示します。しかしながら、取りつけを誤ると最高の精度が最低の精度となってしまいます。カロッツェリアをお使いで、精度がいまいちの時や不具合があるときは、まず取りつけを疑ってみてください。

本体取りつけ編

 本体は、助手席下のカーペットの上に両面テープや、トランク内の上からつり下げなどは不可です。付属の金具を用いて、車にしっかりと固定します。また、取りつけ方向によっては、内蔵のジャイロセンサの向きを確認してください。

 また、地面に対しても水平に取りつけましょう。ジャイロは本体(車体)の傾きを検出します。取りつけマニュアルにも記載のあるように、なるべく水平に取りつけます。
厳密に水平をとることは大変難しいと思います。「水平器」なる水平を確認する道具もありますので、こちらを利用するのも手ではないでしょうか。ただし、車自体も水平な所に置き、ナビ本体もさらに水平になるように取りつけましょう。
ななめに取りつけますと、自動車は水平なところを走っていてもナビが傾いているために、のぼり(またはくだり)と判断してしまいます。
 つり下げがいけない理由として、取りつけ方にもよるのですが走行中に本体がブレる(揺れる)ためにジャイロが誤動作し、精度が落ちるためです。どうしてもつり下げ・・・という方は、本体がブレないような取りつけを工夫する必要があります。

 つなみに、私は三菱のパジェロJrに乗っていますが、これにはカロッツェリアのD909は大きくて・・・(苦笑)まず最初は、助手席シート下にマジックテープで取りつけていました。しかしながら、パジェロJrのカーペットは、けっこう浮くと言うかなんと言うべきか・・・。ぐらぐらだったんですが、ま、いいかという具合で取りつけていたのですが、全然精度が出ない。学習度がAになっても100メーター以上遅走りしてしまいます。そこで、思い切ってD909が取りつくようにリアトレイを切り取り、底板を強化してびくともしないように強烈に固定しました。




さすがに、この辺まで固定すると学習度が上がるにつれて正確に現在地をトレースしてくれます。
しかしながら、私の家の前の細街路(町道、3.5m以下)の形状が収録地図と違っていますので、そのあたりで学習が狂う可能性が高いにも関わらず、ほとんど狂いなくぴったりとトレースします。(ちなみに、この細街路はゼンリン系の地図でも同様に形状が違います。または、メーカーによっては全く収録されていません)

 取りつけでもう一つ注意しなければならないのは、「放熱」です。D909はかなり大きめで、発生する熱量もかなりあります。なるべく熱のこもらない場所に設置するのがベストです。通常のトランクルームなら広い空間が取れるので、放熱の心配はあまりシビアにならなくても大丈夫でしょうが、トランクルームの隅のほうに設置する(なるべくトランクルームは広くとりたいものですし)場合や、D909本体背面の放熱ファンの空気の流れをさえぎるような設置をする場合は要注意です。

 注意点ばかりですが・・。
電源はしっかりと電流が取れる場所に接続していますか?
特にディーゼル車の場合や大電流が必要なオーディオ・アンプ類を接続している車で、オーディオの電源から分岐する場合は注意してください。なるべくならば、バッテリーから直接引いた方が安定した動作を望めます。
ちなみに、私はカロッツェリアの電源配線キット「RD-221」(\3,800)を使用しています。このキットは、アクセサリー電源をリレーで接続し、アクセサリー電源が入ったときに、バッテリーから直接電源を供給するようになっていますので、エンジンキーを抜いていても常時電源が供給されているという心配はありません。
この手のキットは、他のカーオーディオメーカーやショップブランドのものもあります。必要な電流が取れるキットであれば大丈夫でしょう。

 その他に、リモコンの受光部(テレビモニタセット品以外)、マイクと発話ボタン(D909のみ)、GPSアンテナを取りつけましょう。

 GPSアンテナは、可能な限り屋外に、本体と同じく水平に取りつけましょう。屋外では盗難やいたずらが心配なときは、電波を遮らない(最近の車には、GPS衛星の電波をさえぎってしまうものもあります)フロントガラスまたはリアガラス(リアはRV車や軽自動車のガラスが垂直に近いものはだめです)の所に取りつけましょう。取りつけるときは、必ず下に付属の鉄板をとりつけます。付属の鉄板は、ただの鉄板ではなくGPS衛星の電波を安定して受信できる(感度が上がる)効果があります。ちょっと「みったくない」(見た目がよくない)と思っても取りつけましょう。
私の場合は、もろ屋外につけています。バックドアから配線を出していますが、このときはゴム類の防水パッキンを使用するだけではなく、配線をU字に曲げてちょうど水がU字にしたところの下の部分に落ちるような構造にして、水滴が直接室内に入らないようにしましょう。細かいことですが、これが大切なところです。
一般のセダンなどで屋外にGPSアンテナを取りつけるときは、トランクの上や天井などが多いと思いますが、取りつけ場所とそこまでの配線によって防水効果のある配線をしましょう。お近くのカーショップなどでも相談にのってくれるはずです。

 さて、各種取りつけが終わったあと、まず電源を入れるのはちょっと待った。配線をしつこいぐらいに確認しましょう。誤った配線のまま電源を入れてしまうと、ナビゲーション本体だけではなく、車のコンピューターも壊す恐れがあります。テスターを持っているかたは、ショートしていないか、ちゃんと接続されているか、じっくりあせらない様に確認しましょう。

 無事に、ナビゲーションが起動して、オープニング画面が出て、現在地が表示されれば取りつけ編は完了です。お疲れ様でした。


ジャイロ初期化編

 取りつけが終わって、正常に動作したらまず走ってみたくなるもの(笑)。でも、このナビゲーションは最初に「ジャイロの初期化」が必要です。つまりナビゲーションに、「これからこの車に合った学習をしてもらうよ」という意味で、ナビの中にある学習ノートを真っ白にして、これからの走りの癖や電波の状況などを記録して、最高の精度を保ってもらうために必要な「儀式」です。カーショップでは取りつけただけでジャイロの初期化をしないところや、ジャイロの初期化が記載されているマニュアルを渡してくれないところもあるようです。「ない」と思ったかたは、取りつけたカーショップに行ってもらってくださいね。
 カロッツェリアのジャイロ学習は2系統(2種類)あります。夏用タイヤと冬用タイヤなど、タイヤを換えるときに応じてジャイロを使い分けるといった芸当が可能です。
2つあるうちのどちらを使うか決めたら、いよいよジャイロの初期化です。ジャイロの初期化には、GPS電波の受信状態のいいところ(高層ビルや木などのない、平地がベスト)で、なおかつ水平に85m以上走行できる場所が必要です。傾斜地やでこぼこのあるところはだめです。なかなか初期化に向いている条件を満たす場所は難しいかもしれませんし、ジャイロの初期化中はどうしてもナビの画面に集中しがちですが、安全のためにまわりを十分確認して走行しましょう。

 2つあるジャイロの切り替え方法、ジャイロの初期化の手順を箇条書きで記します。マニュアルを探すのがめんどくさい方は参考にしてください(マニュアルは、面倒でも目を通すことをおすすめします)

<<ジャイロの切り替え方法>>
 1.メニューボタンを押す
 2.メニューから、「その他の操作」を選ぶ
 3.次のメニューから、「設定を変える」を選ぶ
 4.一覧から「センサメモリ切替」を選ぶ
 5.決定ボタンを押すたびに、「メモリ1」と「メモリ2」が切り替わる
 6.方向キー右を押し、サブメニューから「設定終了」を押す

<<ジャイロの初期化方法>>
 1.水平な場所で直線85m以上、時速30km以上の速度で直進できる場所に、車を停止(エンジンはかけたまま)
 2.一度現在地ボタンを押す(このとき、実際の場所と違う場所に自車マークが表示されたときは、現在地が表示されるまで待つ)
 3.メニューボタンを押し「その他の操作」を選ぶ
 4.次のメニューから「設定を変える」を選ぶ
 5.次のメニューから「センサ学習状況画面」を選ぶ
 6.次のメニューから、リセットしたいメモリを選ぶ
 7.注意書をよく読み、「開始」を選ぶ
 8.「ピッ」と音を確認したら、現在地ボタンを押す
 9.現在地が表示されたら、水平な場所を時速30km以上のスピードで10秒以上直進する
 10.自車マークが、二重丸マークから三角形マークに変わったら、リセットは完了